「エンジニア向け絶対に挫折しない個人サービスの作り方」を読んだ

エンジニア向け絶対に挫折しない個人サービスの作り方
読んだ。

似たようなことやっているので、ボクが考えていることも書いておこう。
ポイントとしては二つか。

1. 個人では金・人・時間のリソースに限りがある。
2. 自分が使う、自分だけで成立するサービスであること。

1は記事でも短期間できるようなものが望ましいと言及している。ほんとそうだ。
これらの資源を必要とするサービスを個人で成立させるのは、かなりキツい。
大量のデータを扱うのにプログラムだけで処理できずに人力に頼るような内容だと、人か人を雇う金がかかる。クラウドワークスやlancersのようなサービスを使ってもいいだろうけど、個人でそこまでするか?という気になる。

なのでSNS系のサービスは個人が挑戦するにはハードルが高いだろう。

SNSは当然ながら人が集らなくてはいけないが、どう集めるかが問題になる。そしてプロモーションは継続してやってこそ結果に繋ることが多い。ブログのように1回読んでもらえばいいコンテンツサービスなら、はてなブックマークで注目されるのも手だろうが、何度も足を運んでもらうには、継続して足が向くための導線が必要になるはずだ。そして何度か利用することで初めて真の利用者になってもらえる。よほど強力な必要性(「みんなやっている」からとか)や魅力的なコンテンツ(「見たい映画」とか)でもない限り、2度3度とアクセスするーー言い変えれば習慣とするかは、何度も触れてみてそのサービスによさになじんでもらわなくてはいけない。そのためプロモーションは短期間では結果がでにくいだろう。

FacebookやTwitter、Amazon、楽天などがメールでいろいろと情報を送ってくる。うざいと思うのもあるけど、これは反復したアクセスをしてもらうための導線作りという意味がある。

Googleの検索結果で上位になるというのも一つの手だろう。これはかなり強力だ。一度この恩恵にあずかると、それを無視することは二度とできなくなるくらいだ。それゆえ激戦区でもある。はてな界隈のブログではいつもSEO関連の記事で賑っている。

SNSをするならプロモーション、メールなどのお知らせ機能、SEOなど導線の確保など、サービス補助的なものに資源を注ぎ込めるか見つもっておくべきだ。ところがこれらは、最初の言説である「短期間でできるもの」と正面から搗ち合っているわけだ。つまり解決できないままやっても成功はおぼつかなそうだ。この問題をどう解決して提供するか、これが個人サービスのキモの一つになる、はず。

さて、そこで2になる。

金も人も時間もないのに、それらが必要なサービスを提供するのは困難だとわかった。

だったら必要な資源が少なくてすむサービスにすればいいじゃないの。

そして利用者のフィードバックは、自分自身が利用者になればいいじゃないの。

これなら開発者本人が利用をやめない限りは「利用者が存在する、生きているサービス」として成立する。

サービスが存続するのだから挫折もしない。やったぜ。

以上ですけど、はい、ここで広告がてら自分のアプリを紹介します。
MediaWiki専用のブラウザM2WikiBrowserです。
これはボクがMediaWikiで公開されているゲームのリファレンスを見るために作ったアプリです。
現時点でのインストール数は全世界で100人に満たないです。
小規模ながらヒットしたウェブサイトとかの経験もあるので、利用者数の視点から見るとなんともしょっぱいアプリです。
それでも不具合があれば、たぶん継続して直すでしょう。
それはボクが結構満足して使っているからです。